業務用エアコンには、家庭用として知られる壁掛形の他にも、床置形、天井埋込カセット4方向吹出形、天井埋込カセット2方向吹出形、天井吊形、ビルトイン形などさまざまなタイプがラインナップされています。
壁掛形は、家庭用エアコンの馬力を大きくしたタイプで、比較的工費費が安価でメンテナンス性が良いなどのメリットがあります。
ただし、両サイトには風が行きにくいため、湿度にムラが出やすいなどのデメリットがあります。
床置形は、その名前の通りに機器本体を床に据付けて、上部のルーバーから送風されるタイプのエアコンです。
比較的工事が簡単で圧迫感がなく、メンテナンス性に優れていることなどがメリットとして挙げられます。
1方向なので温度にムラができやすい、配管が露出する、床面積を狭めることなどがデメリットとなります。
天井埋込カセット4方向吹出形は、業務用エアコンの中では最も汎用性が高いオールマイティタイプで、吹出口が４方向についているのが特徴です。
湿度のムラが出来にくいことや、天井と一体化することからインテリアの雰囲気を損なわない、パネルの色を選ぶことができることなどがメリットとなります。
天井に穴を開ける必要があり、天井の高さが5m以上あると風が足元まで届かない、壁掛形や床置形などに比べると設置工事費が高くなることなどがデメリットです。
天井埋込カセット2方向吹出形は、吹出口が２方向の長方形のタイプです。
両サイドに風を送ることができるので細長い空間に向いていますが、４方向吹出形に比べると風は偏りやすくなってしまいます。
天井吊形は、広いオフィスや学校などでよく使用されていて、埋込不要なので取付工事が容易にできます。
天井が高くても足元まで風を送ることができますが、1方向なのでエアコンの真下や両サイドに風が行きにくいことや、配管が露出することなどはデメリットです。
ビルトイン形は、機械本体を天井内に埋込んで、本体からフレキシブルダクトで吹出口まで風を送るタイプで、レイアウトに合わせて柔軟に対応できることがメリットです。
設置工事費が高く、メンテナンスに手間がかかることなどがデメリットとして挙げられます。